皆さんの職場では「リスクアセスメント」をしっかりと行っていますか??私の会社ではそんなにでもありません(笑)
今回、実は私、10月7日に行われる国家試験の「公害防止管理者」を受験しようと思っています。会社でどうしても必要ということで、あまり自信はありませんが受験します!!
そこで問題として出題される「リスク評価とマネジメント」についてまとめてみます。あまりいないと思いますが、もし公害防止管理者を受験される方は参考にしてくださいね(笑)
それではご覧ください!
目次
リスクとは何か
一般社会においてはさまざまなリスクがありますね?人的ミスによるリスクだけでなく、設備が故障して工場の稼動に支障が生じるリスク、輸出業や輸入業であれば円高・円安になるリスク、天災によるリスクなど実に様々なリスクがあります。
ここでは、試験に合わせて化学物質が人の健康に与えるリスクを例にして考えていきたいと思います。
ある化学物質を人が曝露した際に、人体になんらかの異常を発症させるかどうか?が非常に重要となってきますね。さらになんらかの症状を発症した場合は、その重篤度も問題となってきます。ちょっとしためまい程度で済めば、リスクは低いと言えますが、これが意識を失ったり、後遺症を発症したり、最悪の場合、命に関わるようなものはリスクが高いと言わざるを得ません。
しかし、リスクという言葉は「リスクを取る」と言う言葉もあるように、利益を生むための活動が逆に損失を生じさせてしまう場合に用いられることが多くなっています。
つまり、リスクとは想定した事態が、想定通りに行かなかった場合に被る被害と言うことができますね。
リスクマネジメントとは?
リスクマネジメントは、「リスクアセスメント」と「リスク対応」から成り立ちます。リスクアセスメントは比較的よく聞く言葉ですが、リスク対応はあまり聞き馴染みがない言葉ですね?それぞれ詳しく見ていきましょう!
リスクアセスメント
リスクアセスメントは以下の3つの要素から成ります。
リスク特定
リスク源の識別を行うことです。つまりどこにリスクがあるか把握しておくということですね。
リスク源を「ハザード」と言い、リスクの原因となるものを言います。バイオハザードと言う有名な言葉もあり、なんとなくハザードと言うとバイオ的な被害、すなわち結果というイメージがありますが、正しくは結果ではなく原因であるそうです。試験にも出る項目なのでしっかりと覚えておきたい内容ですね!
リスク分析
どういったリスクが発生するか、また、その発生確率はどの程度かを把握すること、またはそのリスクの算定を行うことです。
リスクの特定と似たような内容ですが、決定的な違いはリスク特定は「リスクを発見し認識する」と言うことなのに対し、リスク分析は「リスクの特性を理解しリスクレベルを決定する」ということです。
この二つの違いは抑えておきたいですね。
リスク評価
リスクアセスメントでは「リスク基準」という標準化されたリスクレベルがあります。その基準と比較し、どれくらいのリスクがあるかを評価することリスク評価といいます。
一般的にリスクアセスメントと言うと、社内にどんな危険が潜んでいるかを特定し、そのリスクレベルを決定し、リスク基準と比較して、そのリスクの危険性を決定するという流れになります。
リスク対応
リスク対応は以下の4つの要素から成り立ちます。
リスク回避
リスク評価の結果に基づいて、リスクが生じないように行動することです。例えば、従業員が自分勝手な行動することで損害を生じさせないために手順書を作成する、といったことがリスク回避に該当します。
インターネットで例えると、社内で使用するパソコンで顧客情報など重要な情報を管理するパソコンはインターネット接続しないようにするといった内容がリスク回避になります。
リスク低減
リスク回避と似た内容ですが、リスクが発生した際の影響を小さくすると表現すると分かりやすいでしょうか?
インターネットで例えると、外部からの不正アクセスを防止するためにウィルス対策ソフトをインストールすりことが該当します。
リスク共有(移転)
リスクを他社と共有(移転)することです。
最も一般的なのは保険ですね。自動車保険にしても災害保険にしても、被害を被った際に保険会社に損失を補填してもらうということです。
リスク保有
言い方は悪いですが、対策を特にせず、発生したリスクを受け入れることです。リスク受容とも言います。
発生頻度が極めて低い場合や、発生したとしてもその損害が軽微である場合に選択されます。
それくらいのリスクは発生しても仕方がないという考え方ですね。
会社を運営していくに当たり、どうしてもリスクと向き合っていかなければなりません。
リスクアセスメントにより、どの程度のリスクがあるのかを把握し、その損害の程度により、その可能性を限りなくゼロにする「リスク回避」、損失額を小さくする「リスク低減」、保険など他社のサービスにより損害を補填しもらう「リスク共有」、多少の損害には目を瞑ろうという「リスク保有」、それぞれの特徴を理解して、試験や会社でのリスク管理に活かしていきましょう!