用語解説

ライフサイクルアセスメント(LCA)って何?分かりやすく解説します!!

前回のリスクアセスメントやPDCAサイクルに続き、なんとなく名前の似ているライフサイクルアセスメント(LCA)についてご紹介します。

こちらはISO 14000という環境マネジメントシステムに関する国際規格で規定されている内容です。会社での業務だけでなく、私も受ける予定の「公害防止管理者」の他、いろいろな資格試験でも出題されている内容ですので、しっかりと内容を把握しておくようにしておきましょう!!

それではご覧ください!

ライフサイクルアセスメントって何?

ISO 14040によると「製品に付随する環境側面と潜在的影響を評価する技法のひとつ」と規定されています。

簡単に言うと、「その製品が環境に直接または間接的にどういう影響を与える可能性があるかを評価する方法」ということです。

これは「ゆりかごから墓場まで」という言葉もありますが、その製品が作られるところから、つまり原料の選定の段階から環境に負荷を与える負荷が小さいかどうかというところまでチェックされている厳しい内容になります。

環境配慮設計

ライフサイクルアセスメントで重要な考え方が、この「環境配慮設定」と呼ばれる考え方です。環境配慮設計とは「製品の設計開発において製品の本来機能と環境側面を適切に統合する設計手法」のことです。

簡単に言うと、その製品を高機能化するといったメリットと、環境に与えるデメリットのバランスを考慮して最適な設計をするための手法、ということです。

上述している通り、製品の原料から関わってくる内容なので、製品の設計者だけでなく原料生産者や、極端に言えば実際に市場で販売する代理店にまで関わってくる内容になっています。

環境配慮設計は、資源・エネルギーの節約や、汚染・廃棄物による環境影響を防止するために材料の使用量の削減やエネルギー効率の改善、有害物質の利用回避、再利用やリサイクルを考慮した設計、などの取り組みを、製品設計の段階から市場に投入するまでの各段階で行うことを言います。

環境ラベル

製品の環境に関する情報を、製品やパッケージ、広告などを通じて消費者に伝えるものを環境ラベルと呼びます。環境ラベルは、法律で定められているものではないので、企業が任意でつけることができます。

法律で定められていはいませんが、ほとんどの製品には環境ラベルが表示されていますね?それだけ現代社会においての環境への意識が高いと言うことなのでしょう!

そんな環境ラベルには3つの種類がありますので、ご覧ください!

タイプⅠ環境ラベル

タイプⅠ環境ラベルはJIS Q 14024では「特定の製品カテゴリーの中で、製品のライフサイクルを考慮し、包括的な環境優位性を示すラベルの製品表示ライセンスを自主的な複数の基準に基づき授与する第三者認証制度」と定義されています。

長ったらしくてわかりづらいですね(笑)

簡単に言うと「エコマーク」です。2016年の時点で、約5600の商品にエコマークが表示されているということで、意外と少ないんですね。ほとんどの製品についているイメージがありましたが、まあ、食品なんかには付いていないでしょうからそんなものかもしれません。

こちらがエコマークですね。一度は見たことがあるのではないでしょうか?

 

タイプⅡ環境ラベル

タイプⅡ環境ラベルはJIS Q 14021では「製造業者、輸入業者、流通業者、小売業者、その他環境主張によって利益を得ることができるすべての人が行う、独立した第三者の認証を必要としない環境主張」と定義されています。

こちらも簡単に言うと、第三者ではなく自分自身で「環境にこれだけ優しい商品だよ!」とラベル付けすることができるということになります。

ただし、なんでもかんでも主張してもよいと言うことではなく、環境主張に用いる12の用語「コンポスト化可能、分解可能、解体容易設計、長寿命化商品、回収エネルギー、リサイクル可能、リサイクル材料含有率等、省エネルギー、省資源、節水、再使用/詰替え可能、廃棄物削減」についてと規定されています。

タイプⅢ環境ラベル

タイプⅢ環境ラベルは「産業界または独立団体がISO 14025に従って、事前に設定された基準によって製品の環境データを表示する情報開示方式」です。

第三者にラベル付けしてもらうのは、タイプⅠ環境ラベルと同様ですね?タイプⅠ環境ラベルとの違いは、タイプⅠ環境ラベルがある一定基準を満たしているかどうかを判断するのに対し、タイプⅢ環境ラベルは基準を満たしているかどうかではなく、定量的に環境情報を開示することを目的にされています。

具体的には「エコリーフ環境ラベル制度」が2002年から「産業環境管理協会」によって運用されています。

 

あまり聞きなれないエコリーフですが、こちらのマークと一緒にこの際に覚えておくようにしましょう!

 

ライフサイクルアセスメントと言う言葉は、普段あまり聞くことはない言葉ですが、今後ますます環境に対する意識が高まっていくことが考えられますから、しっかりと覚えておきたいものです。

この機会に覚えて同僚に差をつける、また試験に合格できるようにしていきましょう!!

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